人間消去アプリ
私が舌打ちしていることに気づかないまま、園子は私の部屋へと入った。


なんのためらいもなく、私の部屋に入る園子は、どれだけ空気の読めない女なんだろう。


「わぁ、ここが理央の部屋か〜。


広くていいね!」


「そう?」


私の部屋が広いからって、興奮することある?


べつに私の部屋の広さは普通でしょ。


なんて心の中でつぶやいていると、興奮していた園子が私の机を見て、きょとんとしはじめた。


「あれ?」


「園子、どうしたの?」


「理央……今日、学校休むって担任の先生に言ったよね」


「言ったけど?」


それがなによ。


ムッとしたくなるのを必死でおさえる。
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