人間消去アプリ
でも、私の言葉すべてを信じている園子が、沙織についてのデマを信じるのに、時間はかからなかった。


「神宮寺さん……優しそうに見えて、陰でクラスメイト全員の悪口言ってたんだ……」


園子の目に怒りが宿る。


ショックな気持ちもあるけど、それよりも沙織を悪口を言っていたという話に対しての怒りが勝っているのだろう。


園子が顔を赤くさせた直後、園子の肩から手を離してこう言った。


「園子……クラスメイト全員の悪口を言っていた沙織、許せないよね?」


「許せるわけないじゃん」


「だったらさ……明日から沙織をいじめてやらない?」


口角をあげ、ニヤッと不敵な笑みを浮かべる。
< 273 / 334 >

この作品をシェア

pagetop