人間消去アプリ
大丈夫かって私に聞いてるけど、そう言ってるあんたも大丈夫なの?


本当は怖がっているんじゃないの?


そう言いたくなるのを我慢して、園子の肩に手を置く。


「大丈夫だよ、園子。


ユキエが死ぬだなんて思わなかったから」


「そ、それを言うなら私もだよ。


ユキエが死んじゃうなんて……」


まさかユキエが死ぬだなんて思わなかったよね、園子。


私は予想していたけど。


暗くなった空気を追い払おうと、話題を変えた。


「ゆ、ユキエのことはいったん置いといて。


昨日、私が話したいじめのことなんだけど」


私がそう言うと、園子の顔が明るくなった。
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