人間消去アプリ
すずねに【人間消去アプリ】のインストールをすすめられたとき、他のアプリを確認する余裕なんてなかった。


監視アプリの存在はないと思ったんだ。


「じ、じゃあ、【人間消去アプリ】内でのメッセージは、全部沙織からだったってこと……?」


「大正解〜」


目を細めて微笑む沙織。


その笑顔が、殴りたいくらいムカつく。


今すぐに沙織の顔を殴ってやりたい。


けれど、衝撃の事実に体が動かない。


足に、植物の根が生えたみたいな感覚。


「理央ちゃんってば、一度沙織の忠告を無視したよね〜。


すずねちゃんは素直に従ってたけど」


「忠告?」
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