人間消去アプリ
けれど、私に内緒でなにかたくらんでいるのかもしれない。
いや、沙織に限ってそんなことはしない。
沙織は私のことを友達だと思っているから。
そう思ったとき、お母さんがこちらに駆け寄ってきた。
「理央」
「……お母さん」
「おばあちゃんの葬儀、決まったわよ」
「えっ、いつなの?」
「明後日よ」
明後日か。
その日は学校があるから、事前に学校に休みますって言わないと。
「わかった」
「それじゃあ理央、家に帰るわよ」
「うん、沙織、またね!」
沙織に手を振ったが、沙織はこちらに目を向けようとしない。
まったく動かない沙織を残して、私は病院をあとにした。
いや、沙織に限ってそんなことはしない。
沙織は私のことを友達だと思っているから。
そう思ったとき、お母さんがこちらに駆け寄ってきた。
「理央」
「……お母さん」
「おばあちゃんの葬儀、決まったわよ」
「えっ、いつなの?」
「明後日よ」
明後日か。
その日は学校があるから、事前に学校に休みますって言わないと。
「わかった」
「それじゃあ理央、家に帰るわよ」
「うん、沙織、またね!」
沙織に手を振ったが、沙織はこちらに目を向けようとしない。
まったく動かない沙織を残して、私は病院をあとにした。