来世もきっと、私は貴方に恋をする。

その川は学生時代に何度も通った通学路にある
私が住む街は街と言っても都心から外れた田舎で
川の周りには柵もなければガードレールもない
周りは田んぼや畑だらけ。もちろん虫もたくさん

私は今、自分の実家から自立して
今日久しぶりにこの街に帰省していた
おばあちゃんと話し終えた私は
興味本位でその川へと行ってみることにした

しばらく歩くとその川は姿を表した
どうやら昨日は雨だったのか
周りの雑草は濡れてキラキラとしている


「懐かしいな〜…」

小さい頃は海のように大きく見えたのに
今来てみるとその川は凄く小さく見えた
本当に溺れた人なんているの?
そう思えるくらいだった

「もうそろそろ行かなきゃ」

歩き始めたその時

「っ!!」


私は足を滑らせてしまい川へと落ちてしまった
しかも

意外と深い…!!
息が苦しい、体が思うように動かない
誰かっ…誰か助けて!!

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