アブナイ王子様たち
生意気って……私のどこが生意気なの?


自分が生意気だと思ったことは一度もない。


翔さんが勝手に生意気だと思ってるだけでしょ。


「翔、愛海ちゃんになにかした?


脅すようなこととか、強引なこととか」


次に、悟さんの声も聞こえてくる。


ねぇ、悟さん。


翔さんが、私を無理やり引っ張ったんだよ。


私の抗議を完全にスルーしてね。


「べつになにもしてねぇよ」


嘘だ、嘘、嘘!


翔さん、『俺から逃げられないように、無理やり連れていけばいいんだ』って言ってたじゃん!


翔さん、あなたは嘘つきですよ。


「なにも言ってないならいいけど……愛海ちゃんが嫌がるようなことしないでよ」
< 143 / 642 >

この作品をシェア

pagetop