アブナイ王子様たち
「なんだよ、助けてやったのに」


そう言いながらも、どこか楽しそうな表情をする翔さん。


助けてくれたことはありがたいけど!


いいタイミングで来てくれてよかったけど!


「なんでここまで来たんですか!」


「家の中で待っててもあんたが来ないから、俺と兄貴であんたを捜したんだよ」


「翔さんと悟さんが……?」


「あぁ。


兄貴は家の中を、俺は大学の文化祭に行くから、大学の近くを捜した。


でも結局、すぐに見つかったな」


翔さんが不敵な笑みを浮かべる。


ムカつく〜、その笑顔!


そんな顔されるなら、悟さんに見つかったほうがよかった!


なんで翔さんに見つかっちゃうかな……。
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