アブナイ王子様たち
声をかけなければかけないほど、愛海ちゃんが余計に傷つくんじゃないかと思うから」


優しい声音で、私の肩に手を乗せる叔母さん。


だけど、私はどうしても叔母さんの言葉が本当だとは思えなかった。


「……そ……よね?」


「えっ?


愛海ちゃん、今なんて言ったの?」


「嘘ですよね、叔母さんの家に泊まるなんて。


叔母さん、嘘をつくのうまいですね」


ははっと豪快に笑いながら、肩に乗った叔母さんの手を軽く振り払った。


叔母さんが『うちに泊まったら?』と言ったのは、お父さんとお母さんを事故で亡くした私をなぐさめるため。
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