アブナイ王子様たち
私が高校に通ってたころは、校舎の改装なんて全然なかったな。


私が通ってた学校、比較的新しい校舎だったんだよね。


「そんな理由で休みになるんだ?」


「俺も、正直『校舎の改装だけで、休みにするか普通』って思ってるけど、休みになるなら文句はない」


「…………」


「まぁ俺だけじゃなくて、学生なら、休みは多いほうがいいと思ってるよな」


それはそうかも。


私も、高校に通ってたときは『もっと休みがあればいいのに』って思ったな。


「とにかく、今日は学校が休みってことだ」


じゃあ、誠さんと薫くんも学校に行かなくていいんだね。


それを伝えるために、匠くんは私の部屋に来たのかな?


そう思ったが、匠くんがいきなり私の前に来て、頭をさげた。


「……ごめん」
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