アブナイ王子様たち
真剣な表情から一転、焦りを見せる叔母さん。


私はそんな叔母さんをスルーして、決意の宿った瞳を叔母さんに向けた。


「……叔母さん、今夜はよろしくお願いします」


心配や迷惑をかけてしまうかもしれないけど、ここは素直に叔母さんの言うことを聞いたほうがいい。


びしょ濡れになった頭を軽くさげると、叔母さんはさみしさをみじんも感じさせない満面の笑みを浮かべた。


「こちらこそよろしくね」


真剣な表情と焦りを見せた表情を私に見せたのが嘘のようだ。


おだやかで、癒しを与えてくれる叔母さんの声。


その声はまるで、私の人生の新しい1ページがめくられたことを意味しているような気がした。
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