アブナイ王子様たち
☆☆☆
「うわぁ……!」
家を出てから数分後。
私と誠さんは、家から歩いて5分もかからない距離にある浜辺に到着した。
浜辺には人がおらず、まるでプライベートビーチみたい。
向こうへと続いている真っ青な海にも、誰の姿もない。
ちょっと殺風景な感じがする。
「ここ、きれいですね……」
「でしょ?
俺が小さいころ、悟兄に連れられて水遊びしたんだよね」
そうなんだ。
そんな思い出があるんだ。
「誠さん、来たことあるんですか?」
「うん、何度かね。
悟兄と水遊びしたとき以外では、俺たち5人でプライベートビーチのように遊んでたな」
プライベートビーチのように遊んでた⁉︎
“俺たち5人”って……悟さん、翔さん、誠さん、薫くん、匠くんのことだよね?