アブナイ王子様たち
驚きの事実に、目を丸くする。


私が、匠くんにとっての初恋の人だなんて……。


と思った、そのとき。


「なぁ……」


「な、なに?」


「……キスしたい」


えぇっ⁉︎


キス⁉︎


顔がさらに熱くなっていく。


た、匠くん。


あなた、風邪をひいて、頭がおかしくなったんですか⁉︎


普段は、クールでしっかりしてるのに。


「……ごめん、我慢できない」


そう言って、匠くんがさらに顔を近づけてくる。


ちょ、ちょっとー!


告白したあとに、突然キスするつもり⁉︎


ど、どうしよう……!


あと数センチで、匠くんにキスされる!


や、やばい……。


内心焦る私。


それでも匠くんは、目を閉じて、私にキスしようとしてくる。


「や、やだ……っ」
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