アブナイ王子様たち
「は、はぁっ⁉︎」


そ、そんなこと、考えるわけないじゃん!


考えなんか……。


「……あれ?


あんた、顔赤くねぇか?」


ドキッ!


匠くんにキスされそうになったこと、翔さんにバレちゃいそう……。


バッと、勢いよく顔を伏せる。


「き、気のせいじゃないですか?


私はいたって普通ですよ」


あ、危なかった……。


もう少しだけ、顔を伏せるのが遅かったら、翔さんに、顔が赤くなっていることがバレるところだった。


しかし、勢いよく顔を伏せても、翔さんにはバレバレだったらしく、強引に顔をあげられた。


ムニュッと、両頬を翔さんの右手に掴まれる。


「目をそらしてもバレバレなんだよ。


本当、あんたは嘘つくのがヘタだな」


うぅ……。


嘘ついてることがバレてた……。
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