アブナイ王子様たち
苦笑いを浮かべながら、スープを飲む翔さん。


「マジで⁉︎


愛海ちゃん、食器洗いやってくれるの⁉︎」


キラキラと、ダイヤモンドのように目を輝かせる誠さん。


「……食器洗いくらい、俺もできるし」


愛想のない無表情で、ボソッとつぶやく薫くん。


誠さんは、私が食器洗いをすることを止めないようだ。


翔さんと薫くんは、私にまかせずに自分でやろうと思っているようだ。


「大丈夫ですよ。


今日くらいは、私に甘えてください。


私はこの家のお手伝いさんですから」


たまには甘えてもいい。


その言葉が響いたのか、翔さんと薫くんは渋々といった様子で「わかった」とつぶやいた。


「じゃあ、食べ終わったら、食器と箸をキッチンのシンクに置いといてくださいね」
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