アブナイ王子様たち
「あ、あの……」


「なに」


「今日、平日だよね?」


「……あぁ」


「なんで家にいるの?」


少しだけ首をかしげてみせる。


すると、薫くんがムスッと不機嫌な顔をした。


「……俺が家にいちゃいけないのかよ」


「えっ……」


そ、そういうわけじゃないけど……。


もしかして、私の質問が、薫くんの機嫌を損ねちゃったのかな。


だったら、謝らないと。


「ご、ごめん、そういうわけじゃないの。


ただ……平日なのに、家にいるのはめずらしいなと思って」


「あぁ、そういうこと」


薫くんの表情が少しやわらいだ。


それに対し、ほっと胸を撫でおろす。


「……今日、本当は学校あったけど、行きたくなかったから、仮病使った」


仮病⁉︎
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