アブナイ王子様たち
今、私が着ているのは、真っ白なTシャツに、デニムのショートパンツ。


この格好で、ひとりで遊園地に行くのはちょっと恥ずかしい。


「き、着替えてくるよ!


遊園地に行くのにふさわしい服を着れば、少しはマシになるよね?」


「……まぁ」


薫くんの、腕を掴む力が弱くなった。


薫くんの手から私の腕が離れたと同時に、掃除機を置き去りに、自室に向かった。


遊園地に行くのにふさわしい服を着ると言ったはいいけど、どんな服を着ていけばいいんだろう。


遊園地に行ったことがないからわからない。


耳にしたことは何度かあるけど。


うーん、と考えた結果、遊園地に行くための服が決まったのは、それから十数分後だった。


いちおう、姿見で自分の服装を確認する。
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