アブナイ王子様たち
頬を触ったら、熱いなーとは思ったけど。


大丈夫だろう。


きっと、そのうちよくなるはず。


顔が赤いのも、フラフラするのも、体が重たく感じるのも、きっと気のせい。


そう思い、翔さんから離れる。


まずは洗濯ものを干さないと。


洗濯機がある場所に向かい、洗濯機に入れてあった洗濯ものすべてをかごの中に入れ、外に干す。


しかし、ベランダの窓を開けた瞬間、強い風が顔にぶつかった。


寒い……。


今は夏なのに、寒く感じるのはおかしい。


でも、我慢だ。


我慢しなければ……。


だが。


「……っ、くしゅん!」


洗濯ものを干そうとしたとき、鼻がムズムズしだして、くしゃみが出てしまった。


ズルッと、鼻水が出てしまいそうになり、慌てて鼻をおさえる。
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