アブナイ王子様たち
「で、でもさ、俺ら、愛海ちゃんのストーカーに命狙われてんだよ?


もし、ストーカーに攻撃されたらどうすんだよ」


「攻撃は絶対受けない。


ストーカーからこの女を守るのが、俺らの役割だから」


そう言って、うつむく私を、自分のもとに引き寄せる翔さん。


いつの間にか、私の隣に座ったみたい。


翔さんの手、あったかい……。


なんか安心する……。


「翔兄……」


誠さんが、今にも泣きそうな顔で翔さんを見る。


薫くんと匠くんは、複雑な表情で私と翔さんを見ている。


「お前ら、こいつのこと大事なんだろ?」


「だ、大事に決まってんじゃん!


愛海ちゃんが好きなんだから!」


誠さん……。


翔さんと薫くんと匠くんの前で『好き』って言っちゃった。
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