アブナイ王子様たち
なのに、どうして……。
「……よくわかったな、俺が恵まれた環境で育ったこと」
えっ、本当に⁉︎
紀野くん、本当に恵まれた環境で育ったの⁉︎
私には、そんなことをひとことも言わなかったのに。
驚く私を尻目に、紀野くんがポツリポツリと話しはじめる。
「……俺さ、M社の社長の息子として生まれたんだよね。
親父は社長でお金持ちだったし、おふくろは有名な資産家の娘だった。
俺はひとり息子だったから、親父とおふくろに溺愛されて育ったんだよ。
ほしいものがあればなんでも買ってくれたし、お金だってくれた。
親父とおふくろだけじゃない。
親戚にも知り合いにも可愛がられたんだ」
そうなんだ……。
紀野くんがお金持ちの家に生まれたこと、全然知らなかった……。
「……よくわかったな、俺が恵まれた環境で育ったこと」
えっ、本当に⁉︎
紀野くん、本当に恵まれた環境で育ったの⁉︎
私には、そんなことをひとことも言わなかったのに。
驚く私を尻目に、紀野くんがポツリポツリと話しはじめる。
「……俺さ、M社の社長の息子として生まれたんだよね。
親父は社長でお金持ちだったし、おふくろは有名な資産家の娘だった。
俺はひとり息子だったから、親父とおふくろに溺愛されて育ったんだよ。
ほしいものがあればなんでも買ってくれたし、お金だってくれた。
親父とおふくろだけじゃない。
親戚にも知り合いにも可愛がられたんだ」
そうなんだ……。
紀野くんがお金持ちの家に生まれたこと、全然知らなかった……。