アブナイ王子様たち
掃除機を乱暴にキッチンの床に置いて思いっきり叫ぶ私を見て、得意げな笑みを見せる翔さん。


どうやら私が叫ぶことを予想していたようだ。


「だから俺は、兄貴や誠たちがいない間、ずっと家にいようと思ってる」


……えっ、ちょっと待って。


悟さんと誠さんと薫くんと匠くんがいない間、ずっと翔さんがいるということは……まさか……。


「ふ、ふたりっきりってことですか⁉︎」


私の言葉に翔さんがさらに口角を上げて、怪しげな笑みを浮かべる。


「まぁ、そうなるな。


よろしくな、新しいお手伝いさん」


えぇぇぇぇっ‼︎
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