好きって言ってよ、ばか。
そしたら、優妃にこんな思いさせなかったのに。

笑ってるけど、実際悲しいんじゃないかなあ……。


「うう……、ほんとごめんね」


項垂れると、優妃が私の頭をくしゃくしゃっとした。

「もう、いいってば!それよりクラス発表だよ!」

「、、、え?」

あ、そっか。
みんなが私と律のことなんて忘れ去ったのは……、


「く、クラス発表!!」


あまりに大きな声で叫んでしまい、周りの人が迷惑そうに振り向いた。
すいません、と首を縮める。

「えっ、まさか忘れてたの!?」

うう、優妃、そんな目で私をみないで・・・。

「どうしよう、私当然のように優妃とまた同じクラスだと思ってた……」

「ほんとにそうだといいんだけどねー!あっ、貼られるみたいよ!?」

先生たちが白い紙を持って現れた。
辺りが増してざわざわし始める。

「えっ、ちょっと心の準備できてない!!」

発狂する私を尻目に、優妃は手を組み合わせて目を閉じていた。


「明梨と、律くんと、同じクラスになれますように……」


私は思わず頰が緩む。
私は、自分に素直な優妃が大好きだ。

うん、そうだね。
きっとなれるよ!

・・・ただ、私と律が同じクラスなのはちょっと、いやかなり勘弁してほしいかも……。


歓声が上がり始めた。
なんだこれ、合格発表か!と言わんばかりの盛り上がりように、気圧されてしまう。











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