好きって言ってよ、ばか。
「明梨!明梨!何組!?」

「ちょっ、待っ……!見えない……!」

何これ、めっちゃ後ろから押されるんだけど!
言うの2回目だけど、これ合格発表じゃないから!
そんな焦って見なくて良くない!?

と叫べるはずもなく。

「あたし2組だよ!…っあ、明梨!明梨も2組!!うわあ!やったーー!!」

「え、嘘、ほんと……!?」

並みに飲み込まれつつ2組の欄を見る。

ほんとだ、市川明梨ってある。


って、ちょっと待て。



すぐ上に。



「お、明梨、同じクラスじゃん」



耳元で囁く、その声。



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