好きって言ってよ、ばか。
「じゃあ、なに頼む?」

「んー、何がいい?」

「何でもいいけど……」

そこらへんのチラシを見て唸る律。
私はもう疲れた、何でもいいわ……。

「宅配ピザでいい?明梨」

「お、いいよ?電話は頼んだ。ちょっと私着替えてくる」

「分かった」


律の返事を聞いて、階段を上る。

自分の部屋の扉を開けると、どっと疲れが襲ってきた。

足がもつれた拍子にベッドに倒れこんでしまう。
四肢を投げ出した状態で、最早瞼が重い。

ああ、上瞼と下瞼が仲良くなって…。


意識がすうっと消えていった。

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