好きって言ってよ、ばか。
「うっるさい!!」

乙女をからかった罪は重いよ!?
余裕そうにしてさ!?

……ずるい……!

「ごめんって。冗談だよ〜」


急にそんなほわほわしないで……。


「……早く帰ろ。また降ってくる前に」

「はーい」

ほんと、初めてだね、一緒にこの家に帰ってくることなんて。

心地のいい夕闇の中、私たちは並んで五十嵐家に入っていくのだった。

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