好きって言ってよ、ばか。

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「怖かったね〜、律〜?」

「お前は人生楽しそうだな…」

はあ、とため息をついてこちらを睨む律。

ふふ、そんな顔してももう遅いよーっだ。

律儀に一緒に鑑賞してくれた彼。
怖いシーンになるたびにギュって私の服掴んできてさ、超可愛かったんだ。
悲鳴とかあげないのがまた律っぽい。
妙なところでプライド高いからさ。

ひとつ弱み握ったな。

「じゃあね、おやすみ〜」

「おやすみ」

部屋の前で別れて自分の部屋に入り、ふーっと息を吐く。
ここまでくればもう安心だろう。

律と二人っきりのお留守番、ちゃんと果たしましたよ!

ふふっと笑う。

案外余裕だったかも…とか楽しく考えられてるのは、私今機嫌いいんだろうな。

今日なんて、いろいろあったのに。

私に色のついた風を吹き込んでくれるのは、いつだって律だ。

時計を見るともう余裕で12時を過ぎていて、もう寝てしまおうと考える。

予習とか終わってないけどさ、まあどうにかなるでしょ。

…なると思いたい…。


そう苦笑いしながら部屋の電気を消して、ベットに潜り込んだ。

ふわっと布団の暖かさが身をくるんで、途端に安心した気持ちで満たされた。
私、この瞬間が一番幸せ。



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