【短編】サクラ色の貝殻をきみにあげる






「俺のこと、毎日笑わせてよ」




私のてのひらから、サクラ色の貝殻をそっと奪って。



小さな穴を覗き込んだ、彼の瞳に。



サクラ色の頬の、幸せそうな私が映ってた。




セーラー服で自転車に乗って
裸足のまま駆け出して
いつまでもこの手を離さないで


そんな私たちを待っているのが
どうか幸せ色の海でありますように。





ーENDー





< 17 / 18 >

この作品をシェア

pagetop