👑Emperor bride
「あのネックレスだけが真実を
 知って居る分けか…。」

「任意同行して、聞き出しますか?」
三人衆とチャンクは小声で話す

「いや、怖がらせたくは無い。
 様子を見よう。」

ガラの悪い男達も入りびたって
いる。中では、バクチめいた事も
やっている。

少し北へ行けば怪しい輩も何人か
出入りしている様に思える。

酒場には酔っ払いは、つき物で、
ここらの山にはつい最近鉱山が
見つかった。

まだ見つかったばかりだと安心
していたが、金目当ての商人達は
競って土地買いに入って来ていた。

何処から秘密事項が漏れて
いるのか?まだ国としては、
手を入れて居ない。

チャンクが静養地に此処を選
んだのは偶然ではなく、その黄色い
噂を耳にしたからでもある。


「マリーさっきあんたの事、
興味ありげに
 聞いてきたわよ。」

    「え~、どの人?」


「ホラ、あのゴツツイ人よ。☞」

     「ああ~ね。」

「ホレられちゃったかな~?
 どうするの?」
マリアはおどけて冷やかしながら
笑う。

「まさかぁ~でもあの細い人なら
いいかなぁ。
かっこ良かったし…。
いい男だけど…」


「私たちの仕事なら、しょっ中よ。
 気にしてたら酒場の女の仕事に、ならないわ。」

        「ドンマイ。」
        「だね~」
悟られない様に明るく振る舞う。
マリーと言う名は偽名だ、
マリーには悲しい過去と現実が
あり本当の名前を隠す意味が
あった。


マリーは、地ビールをチャンクの
席に4杯持っていった。

一同の目が異様な光を放ちたのを
マリーは気づかない。

見た目怪しくもなく普通の娘だ
どうやってあの首飾りを手にし
たのか琴乃に渡した、だだ一品
の品、あれはチャンクの手作りで
見間違う物ではない。

琴乃が来ているのなら何処にいる。
マリーと名乗る女は、琴乃にしては歳が合わないような気がする。
なら・・・

何故、首飾りと離れたのか?

生きているのか?
それとも…。

そんな事を考えていると、ラナの
顔がボンと出てくる。


ラナに会いたい。
まだ4日しか経っていないとゆうに…

チヤンクはその気持ちを落ち着かせるように、ビールを一気に煽った。










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