👑Emperor bride
明らかに昨日とは違う彼の態度に
「昨日の不貞不貞しい態度は
どこに消えたのだ?」
彼は膝まずき両腕を顔の前で
掲げ、殿下にひれ伏した。
「申し上ます。
私は生まれ出た時より両親も
おりませぬ
自分はどこの馬の骨やもしれ
ませぬ。
しかしクララはこの土地で育ち 家族も居ります。
私を迎えてくれたのです。
どうか家族には、お咎めなき
ようお願い
申し上ます。」
「おまえの主は誰だ!!申せ!!」
チャンクはキツい目で男を睨んだ。
「それは、申し上られませぬ。
主を売る事は出来ませぬ」
その時矢がピシュッと飛んで来て男の背中に刺さった。
「口封じか、なんて奴だ。」
護衛の男達が100人くらいバツと
散らばり、 探したが、見つから
無かった。
「逃がしたか。」
残念そうな護衛隊長は、西洋剣を
腰に戻した。
男は苦しみ身悶えながら息を
引き取った。
チャンクは人払いすると、
「もう、良いぞ。そなたの嫁は、
身ごもって居ると報告が
上がっておる。」
ノソノソと起き上がった男は、
ビックリし ていた。
「それは‥まことですか?
・・・
何故私が命を狙われる事が
分ったのですか?」
「昨日お前の態度がふてぶてしく
仲間が入り 込んでいると悟ったのだ、一晩過ぎても
助けに来る様子など見当たらな
い。
ならば残る選択は一つしかあるま い。
だからお前の家族を思いお前に
防護服を着せたのだ。
お前が密偵だとは誰にも漏らしてはおらぬ
だから、お前の嫁も知らぬはず
だ。
どうする?」
「出来れば、このまま消えま
す…」
男は俯いたままガクリと肩を落とした。
「嫁子供を置いていくのか?
お前も、お前の親と同じ事を
やるのか?」
「今城では、庭師を募集してお
る。
我が城で働かぬか?
嫁も安心してお産が出来るぞ
なんせ世話焼きの、年寄りが
ゴロゴロ
おるのだ。」
暫く考えていたが、重い口を開い
た。
「我が主だった男は隣国ブラマダ
国 防衛隊隊長
トーマス、マクリエ ル
既にこの国全体に密偵が
ワンサカ入り込んで
います。
城にも入り込んで居るやも
しれません。
私が殿下の城で働くのはいささか
無理と 思います。
妻を連れて逃げます。」
「身重なのだぞ!
ならば私の知り合いの元へいけ、
話は付けておこう。
気持ちのよい侯爵で跡取りが
おらぬ。
お前を養子に迎えさせる。
仲良く暮らせ…。
侯爵は今、病気だ、力になり
孝行いたせ。
お前は死んだ事になっている。
怪しむ奴もおらぬ。
人の為も良いが自分の為、家族
の為に生きてみろ!!」
彼は密偵らしい態度で、片膝を付
き頭を下げた。
「殿下!助けて頂いた御恩は必
ずやお返しいたします。
本日よりわたくしの主は殿下で
す。
一度殺された身ならばもう、
前の主は主ではありません。
必ずや、かならず‥」
次の朝早くチャンクの用意した
車で老いた両親をつれ
二人は旅だった。」
夜逃げ同然ではあったが
チャンクが出向き
男の義両親の前で、
「アルフレッドに命を下す。
この地より立ち去り、
メリディアン国との
国境を守り国につくせ、
南国にあるから子供も育て安い。
家族仲良く暮らせ。
侯爵の地位を与える。
村人を思いメリディアンとの
争いなど起きぬよう頼んだぞ!!」
「しかとお受け致します。
殿下の危機が訪れましたら
この身を捧げ忠心寄り御守り
致します。」
義両親は殿下の急な来客に腰を
抜かす程驚き、慌てふためいた。
ムコ殿は、そんなに偉かったのかとビックリしていた。
それよりも増して、犬か猫かと、 ゴロ〜ンゴロゴロしていたムコ 殿の、キビキビした動作に、
人違いか?と思う程ビビっていた。
「今までは仮の姿で、今からの
アルフレッドは表に出すゆえ
そなた達も心して、協力して
欲しい。」
そうチャンクが伝えると
メダマビョョョーンと目を丸くして
嫁、義両親はアルフレッドを下か
ら上から 何回もジロジロジロジロ眺めていた。
アルフレッドは、苦笑いを浮かべ
「クララよろしく頼む。」
と涙を浮かべた。
これからようやく、夫としてこ
の家族を支えられる。
穀潰しのアルフレッドはもう居ない。
クララも、
「なんとんつくれん男
と、思っていたけどヤッパリ
あんたは、普通の男と違って
いたのね。これで安心して
子供を産める...。」
グスングスン
「昨日の不貞不貞しい態度は
どこに消えたのだ?」
彼は膝まずき両腕を顔の前で
掲げ、殿下にひれ伏した。
「申し上ます。
私は生まれ出た時より両親も
おりませぬ
自分はどこの馬の骨やもしれ
ませぬ。
しかしクララはこの土地で育ち 家族も居ります。
私を迎えてくれたのです。
どうか家族には、お咎めなき
ようお願い
申し上ます。」
「おまえの主は誰だ!!申せ!!」
チャンクはキツい目で男を睨んだ。
「それは、申し上られませぬ。
主を売る事は出来ませぬ」
その時矢がピシュッと飛んで来て男の背中に刺さった。
「口封じか、なんて奴だ。」
護衛の男達が100人くらいバツと
散らばり、 探したが、見つから
無かった。
「逃がしたか。」
残念そうな護衛隊長は、西洋剣を
腰に戻した。
男は苦しみ身悶えながら息を
引き取った。
チャンクは人払いすると、
「もう、良いぞ。そなたの嫁は、
身ごもって居ると報告が
上がっておる。」
ノソノソと起き上がった男は、
ビックリし ていた。
「それは‥まことですか?
・・・
何故私が命を狙われる事が
分ったのですか?」
「昨日お前の態度がふてぶてしく
仲間が入り 込んでいると悟ったのだ、一晩過ぎても
助けに来る様子など見当たらな
い。
ならば残る選択は一つしかあるま い。
だからお前の家族を思いお前に
防護服を着せたのだ。
お前が密偵だとは誰にも漏らしてはおらぬ
だから、お前の嫁も知らぬはず
だ。
どうする?」
「出来れば、このまま消えま
す…」
男は俯いたままガクリと肩を落とした。
「嫁子供を置いていくのか?
お前も、お前の親と同じ事を
やるのか?」
「今城では、庭師を募集してお
る。
我が城で働かぬか?
嫁も安心してお産が出来るぞ
なんせ世話焼きの、年寄りが
ゴロゴロ
おるのだ。」
暫く考えていたが、重い口を開い
た。
「我が主だった男は隣国ブラマダ
国 防衛隊隊長
トーマス、マクリエ ル
既にこの国全体に密偵が
ワンサカ入り込んで
います。
城にも入り込んで居るやも
しれません。
私が殿下の城で働くのはいささか
無理と 思います。
妻を連れて逃げます。」
「身重なのだぞ!
ならば私の知り合いの元へいけ、
話は付けておこう。
気持ちのよい侯爵で跡取りが
おらぬ。
お前を養子に迎えさせる。
仲良く暮らせ…。
侯爵は今、病気だ、力になり
孝行いたせ。
お前は死んだ事になっている。
怪しむ奴もおらぬ。
人の為も良いが自分の為、家族
の為に生きてみろ!!」
彼は密偵らしい態度で、片膝を付
き頭を下げた。
「殿下!助けて頂いた御恩は必
ずやお返しいたします。
本日よりわたくしの主は殿下で
す。
一度殺された身ならばもう、
前の主は主ではありません。
必ずや、かならず‥」
次の朝早くチャンクの用意した
車で老いた両親をつれ
二人は旅だった。」
夜逃げ同然ではあったが
チャンクが出向き
男の義両親の前で、
「アルフレッドに命を下す。
この地より立ち去り、
メリディアン国との
国境を守り国につくせ、
南国にあるから子供も育て安い。
家族仲良く暮らせ。
侯爵の地位を与える。
村人を思いメリディアンとの
争いなど起きぬよう頼んだぞ!!」
「しかとお受け致します。
殿下の危機が訪れましたら
この身を捧げ忠心寄り御守り
致します。」
義両親は殿下の急な来客に腰を
抜かす程驚き、慌てふためいた。
ムコ殿は、そんなに偉かったのかとビックリしていた。
それよりも増して、犬か猫かと、 ゴロ〜ンゴロゴロしていたムコ 殿の、キビキビした動作に、
人違いか?と思う程ビビっていた。
「今までは仮の姿で、今からの
アルフレッドは表に出すゆえ
そなた達も心して、協力して
欲しい。」
そうチャンクが伝えると
メダマビョョョーンと目を丸くして
嫁、義両親はアルフレッドを下か
ら上から 何回もジロジロジロジロ眺めていた。
アルフレッドは、苦笑いを浮かべ
「クララよろしく頼む。」
と涙を浮かべた。
これからようやく、夫としてこ
の家族を支えられる。
穀潰しのアルフレッドはもう居ない。
クララも、
「なんとんつくれん男
と、思っていたけどヤッパリ
あんたは、普通の男と違って
いたのね。これで安心して
子供を産める...。」
グスングスン