👑Emperor bride
「お前!! 何言っているか分かっ
てるか?
ミリアン皇女の父上はかなりの
気の荒い暴君と聞く!
民を戦争に導く気か?」
「策は練っておる。
戦は避けられる。」
「ミリアン皇女には話たのか?」
「いや、まだ話してはいない。
しかし、皇女に気持が無い事は
話している。
まだ18だ、こんな、オヤジと
結婚は、考えた方がいいと
伝えた。」
「皇女は何と‥?」
「・・・何も言わなかった。
ただ明日は一緒にいてほしいと
言われた。」
「お前、琴乃と別れないか?
彼女を俺にくれないか?」
「やっぱり此処にいるのか?
出せ‼。
家捜しでも何でもするぞ!!」
「いや、彼女は妾はイヤだと
逃げ出した。
俺は妾にするつもりは無い!!
お前とは違う!
ちゃんと式をあげ貰い受ける。」
「兵を出せ!
辺り一帯を捜せ!」
「ハッ!! 」
「待て!!
個々はマノリラ国ではない!
勝手な行動は慎んで貰いたい!」
アルバート伯爵は親友である
チャンクに向かい声をあらげた。
「琴乃は譲らぬ!」
チャンクもアルバート伯爵を
睨みつけこれ以上無いドスの
聞いた声で叫んだ。
「考えろ!! お前は国の王となる。
国民が納得するわけもない!
おとなしくミリアン皇女と婚姻
しろ!! 国を守ってこそ王だ!!」
チャンクも負けず叫んだ。
「愛する女を守れぬ男が民を守
れると思うか?
それが王なら腰抜け王だ。
その様な国は何時かは滅びる。
琴乃の気持などこの際どうでもよい、琴乃は連れ帰る。」
あんなにモテまくったチャンクが
本気で怒り恐ろしいまでの剣幕
でグイグイアルバートに迫ってくる。
「分かった!琴乃を此処へ!」
するとショボショボした背の
気のちいさそうな男が現
れ大きな目を垂れさせながら申し
訳なさそうに言つた。
「あの〜お止めしましたが
そそくさと
さっき出て行かれました。」
「なんと!, 」
一番驚いたのはアルバート
伯爵だった。
チャンクも口惜しそうに
「琴乃の奴なぜ俺を信用せぬ!」
握られた拳はブルブルとふるえていた。
琴乃はムカついていた!
「ア~妾、妾、何で国立大まで、
出て就職先が妾なの~。」
ブツブツ呟きながら前を見る。
真っ直ぐ行けばマノリラ国
右に曲がればナチリコ国
左は?読めない!
何て書いて有るんだろう。
マノリラ語とナチリコ語は
チャンクに教えて貰ったからわかる。
でも不思議な字、
ぼうせんみたいなのと折れ曲がったり
ウ~ン何て書いてあるんだろう。