👑Emperor bride
殿下の心配事
「いらっしゃ…。」
「琴乃元気そうだな。」
グレーのジャケットとチノパン
姿のチャンクがドアを開けて
入ってきた。
「ん、んんっ。お陰様で!!」
軽い咳払いのあと注文を取りに
行った。
「何にしますっ(怒)!」ドン
メニューをテーブルにドカ置
きする。しばらくすると連れの
女の人が入ってきた。
「あ、ああいらっしゃいませ。」
「カワンは?」
すました顔でチャンクが聞いてきた。
「今日は飲食店の会合に…。
ヨンスンさんは居ますけど、
呼びますか?」
「いや、食事に来ただけだから。」
チャンクは、彼女の背中を軽く
押してエスコートする。
琴乃の事は完全に無視、
いや、空気。
チャンクはすました顔で
サーモンのカルパッチヨ
キノコづくしのカボチャグラタン
鶏肉のソテー赤ワイン蒸し。
などなど数点を頼み
ワインを二人であけていた。
チャンクはチラチラ琴乃を見な
がら彼女に料理を進めている。
「妬けるかい?」
ヨンスンさんがニヤリと笑いながら
聞いてくる。
「あははは、まっさかぁ冗談でも
ナイナイ。」
それが聞こえたチャンクは、少々
イライラ
「女性とイチャイチャし始めた。」
「殿下も大人気ないなぁ!!
逆効果じゃないか。
素直に、会いに来たって言えば、いいのに…。」
「じゃあヨンスンさん、
お客様も引いて来たから
行ってきまーす。
帰りは少し遅くなるかもでーす。」
ワインを飲んでいたチャンクは、
えっ!!とした顔をして
「琴乃どこに行くんだ、
こんな時間?」
「あらぁ、殿下 ごしん、
パイ無くゥ!」
「馬鹿者!こんな時間娘が1人で
山道歩く奴があるか?」
「えへへ、ヘンリーや、
ウィルもいるし迎えにくるから、デー丈夫です。」
「お、おっ、男か?。」
琴乃は括っていた髪を、
パラリととくと髪がカールかか
って可愛らしい顔をみせた。
「気をつけて行きなさい。」
ヨンスンも面白くなって、
調子こいて言った。
「はーい。」
琴乃は薄い赤いカーデイガウン
を羽織り花柄のフリフリの
ブラウスにフリルの白の
ミニスカート、といった格好で
肩から可愛らしいバックをかけて
出て行った。
明蘭は、クスクス笑いながら
「早く誤解説いたが
いいんじゃない?」
ヨンスンも
「琴乃は可愛らしくて、
太陽のような娘ですからね、
もてるんですよ。
あーそうだ、ジョンもいたっけ?かなぁ。」
「ちょちょ見て来る。
誤解するなよ、
夜だからだ。」
「はいはい、夜ですから。」
明蘭は、夜を強調した。
ヨンスンも頷いて
「夜ですし!」
とニヤニヤしながら呟いた。