👑Emperor bride

焼き菓子店のアルバイト

ラナはしばらくカワンさんの焼き
菓子店で働く事にした。

恩返しはちゃんとしないと、
罰が当たる。
ラナは身を粉にして働いた。


栗色の髪に可愛らしい容姿は
若い男達を虜にした。


噂は噂を呼び皇帝の耳にまで
入って来た。


よく笑い!明るくて、ハツラツと
した可愛らしい娘だと。
本当に、向日葵のように。

噂は噂を呼び店はますます繁盛したが、ラナに言い寄る男も頻繁に現れた・・・なので!!、

「私には婚約者がいるの!!
 ずっと彼氏しかいないの!!
 ごめんなさい。」

とキッパリ断っていた。



そんな時、チャンクが二、三人
の腕の立つ家臣を連れて忍びで
焼き菓子店へやって来た。

遠く城まで評判高いラナを見てみ
たい思っていたが、時間が取れず
やっと開いた時間を見つけ参上
したと言うわけだ。

チャンクは、ラナを見て ハッと
目を見張った。

今までの娘たちとは違う何かに
引かれた。
ラナは、もう、皇帝をみても
何も思わない様に振る舞った。

「いらっしゃいませ~。」
ラナはチャンクをみると、浮き
足立った。
(εうわぁメチャカッコイイ)
と思いつつも平常心。

「 !!ああ。お前たち
 自分の家族に食べさせる
 物を買うように。」

「へ?」
「は?」3人はそれぞれ、ポカーン。
「え?」 

3人は、仕事中なのでと、申しあ
げたがひと睨みされて、

「私に逆らうのか?」

「御意」
と言うしかない

「ほら、嫁や子供にたまには
いいだろう。早く選べ。俺からのお前達家族への感謝の気持ちだ。」

「あ…はっ。はぁ~?」
 三人はクビを傾けながら菓子
ケースの、中を覗いていた。



イチゴの、ケーキからモンブラン
クッキーにマドレーヌ



薬草ケーキ甘い香りにハーブの、
香りパン類や紅茶なども並んでいる。


ブランデーや、ウイスキー、ワイ
ンが似合いそうな体格のいい
男達が、ケーキのシヨーケースを
覗いている様は名瀬か滑稽で
笑えた。

 

奥様方は、凄く喜ぶだろうな。

ツカツカとチャンクが護衛兵の、
マークに近寄り、小声で囁いた。

「ゆっくり、ゆっく~り選べよ。
絶対に焦るな!」
そう耳打ちして席へと帰って行った。


ゆっく~りと言われて
ユックリのペースが、
分からない。

さっきは “早く選べ“ と言われたのに?

3人は仕事オンリーなので買い物?
なんて、何年も行っていないし、
甘いの苦手だし、全部妻任せだ。


休みの前の日は仲間と飲んだり
いかがわしい店にも行く、付き合いと言う便利な言葉に守られながら妻、子供は、ほったらかしだった。


男は稼ぎ、国を守る。
家族にはいい生活をさせている。
多少遊んでも、憂さ晴らしだ。


そんな過去を振り返り
多少のモラハラもやっていたのか
も知れない。

三人はしみじみ反省をしながら
休みの日は家族と旅行でもいこうか、などと、それぞれに考えていた。



「それと珈琲をブラックで。」
とチャンクは
そう、ラナに言いつけると

「ハ~イ。」

ラナはドキドキしながらも平静を
装った。

チャンク、もニッコリとご機嫌な
ご様子、三人の護衛兵は、骨抜きになっただらしない
チャンク、を見るのは初めて
だった。

(°°;)
(・_・;)三人はかなり動揺していた。
(;゚д゚)

チャンクは、普通の兵士の、格好だが見るからにオーラが違う。
ヤッパリ、チャンクは

カッコイイ!!♡♡
三人の護衛兵は既婚者で、それぞれ子供もいた。


ラナが珈琲をチャンクの前に差し
出すとチヤンクは、

「〃'▽'〃ありがとう。」

静かな声をラナにかけた。

ラナも、可愛らしい顔をみせて、
「ごゆっくり。」
と答えた。


焼き菓子はチャンクが支払い
珈琲を飲み終わると、店内を振り
返りまた振り替えり・・・ながら帰
って行った。

チャンク、の視線を気にしながら
仕事をこなすのは中々大変な
事だった。



「殿下?どうされましたか?」

馬に乗り山道を下りながら、
護衛兵は前に1人後ろに2人
真っ黒な馬の鬣をなぜながら心、
ここにあらずの殿下の顔を覗き込
み前守の、マークが
時折、ニヤつくチャンクを心配して、馬を横付けにして聞いてきた。


「殿下、大丈夫であられますか?」


     「殿下!!」
「殿下!!」      「殿下!」

「あ!!////??な!何だ?〃'▽'〃
 どうかしたか?」

「は?大丈夫でしょうか?殿下!!
いかがされましたか?さっきか
ら変で御座いますよ。」


「え?ああ!! 気にしなくてよい。」

「しかし!! 危のう御座ります。」

「しつこい。心配いらん。」

       
⊙ω⊙はっ。

。゚´﹏`はあ。

ΘДΘ;は、はい!!」
       
       
3人はどうみても心配だった。
馬に乗る後ろ姿が右に左に揺れて
見える。
馬の尻尾と交互に・・・
まるでメトロノームのように・・・。

三人はしっかりと前、後ろを
確認しながら3人で、アイコンタ
クトをとりながら細心の注意を払い馬を歩かせた。









  



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