星空の下、君に恋をして。

始まった学校生活

「テストの結果返すぞー」

担任の先生が教卓の上にばさっと紙の束を置いた。

「えーっ」

周りからブーイングの声が上がる。

期始めテストの返却日。

名前を呼ばれる順に受け取って戻ってくる。

私もみんなに合わせて席を立った。

「次、葉月」

「はい」

教卓の前に向かうと、先生が点数を周りに見せないように紙を畳んで、私に手渡してきた。

「こんな点数がとれるなんて、今までどんな勉強してきたんだ?」

周りの目を気にしつつそう言われ、私は目を瞬いた。

「え?普通ですよ?」

「そうか…」

先生は少し顔を顰めて、早く行けと言うように手を振った。

(…なんだろう?)

席について、私はそっとテストを開いた。

(学校内順位?)

見慣れない順位。

どういうことだろう。

私は、前の席に座っている男の子の肩を軽く叩いた。

「…どうかした?」

「この、学校内順位って何?」

とんとん、と指先で紙を示すと、彼…夏空光希くんは大きく目を開いた。

「…え?」

「え?あ、私まだ編入してきたばっかりで…」

「あ、そうじゃなくて。…どうやったらこんな順位になるんだって思って…」

私も少し目を丸くした。
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