松原君の攻略は難しい。
その後、他の副会長立候補者なんて出る訳もなく、結局私が当選した。


はぁ、なんでこうなったんだ。


断ればよかった。


私にも断る権利ぐらいあったはずだ。


「今野さん、今日の放課後、生徒会室集合。」


いきなり机の上にうつ伏せになっていた私に上から声が降ってきた。


「え、あ、あぁ、ありがとう。」


松原零はいきなり現れるし、なんてゆうか人間の気配を持っていない。


いきなり話しかけられるとびっくりする。


早速、生徒会の仕事があんのかー


今日は塾もないし、丁度いいっちゃ、丁度いい。


「なぁに〜、副会長さんは忙しいね〜」


「真希、まぁ、こうなることは想定内だけど。」


さっきから、女子の目が怖い。


真希も、仕事のことを言ったんではなく、女子のことを言ったのだ。


めんどくさい。


「もうお昼だし、真希、購買いってくる」


「らじゃ!うちもついてく!」


あぁ、なんて空気の読める友達だろう。


とにかく教室を出たい。


廊下にでると、


「副会長になったこと、後悔してる?」


と、真希が聞いてきた。


「さぁね、別に生徒会の仕事が出来て嬉しいし、もう周りの目はいいやって感じ。」


と、いっても女子はめんどくさいけど。
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