輪舞曲-黒と白のcaprice-
「…あんたの手なんか借りるくらいならあのまま死んだ方がましだった!なに甘い事をしてんのよ!その甘さが命取りになったことを…忘れたのか!?」
憎々しく伝える。それが伝わったかのように、あいつも少し顔を歪ませて無機質な瞳を向けて淡々と語り出す。
『そんな事…君なんかより、重々承知だ。
ねえユリア、勘違いしないで。君が生きようが死のうが俺の知ったところではないよ。
ただ助けたのは、今ここで君に死なれると俺が困るの。色々不都合が生じるからね
それが終われば、今度こそ君を生きては返さない』
「………ふっ」
無言劇の最中、思わず笑いを隠しきれなかったのはあたし。そうだ、こうではないと今後何一つ面白味がない。
『何が、可笑しい?』
「何もかも面白くて仕方がないわ。アサギ、あんた本気であたしを利用価値の有無ではかってるのね。あたしもひどく嘗められたものだわ。」
『…そんなの当然じゃない。だからこそ、君をパートナーにしたいくらいなんだから』