愛じゃなくても恋じゃなくても(仮)
泣きっぱなしで何も話さない美月。
10分ほどすると、春華ちゃんがやってきた。
心配そうに美月を見つめ、
「美月姉ちゃんいらっしゃい!パパがピストルラーメンネギだく作ったよ!良かったら食べて!」
「春華ちゃんありがとう!でもそんな食べられるかなぁ。。。」
美月は春華ちゃんを見てようやく笑顔で言葉を発した。
「んじゃ、半分こしようぜ!いただきます!おっ!今日もこってり!」
俺は努めて明るくラーメンを一口食べた。
美月もそれを見て、少しづつだけどラーメンをすすり始めた。
「。。。ねえ、優斗。今日泊まりに行っていいかなぁ?」
「えっ!今日は急だなぁ。でも今日はお母さん夜勤なんだけど。」
「。。。二人じゃダメなの?」
「えっ!いや、その。なんつーかさ。分かった、いいよ。んじゃ幸子おばさんに連絡するよ。」
「。。。お母さんもう眠剤飲んでぐっすりだから連絡いいよ。バイト終わるまでここで待たせてもらうね。」
幸子おばさんが寝てる?
なんだろう、暴れたりした後に寝ちゃったから家に帰りたくない、とかそんなとこかな。
「分かったよ。んじゃゆっくりラーメン食べて待ってて。」
俺はバイトに戻り、タケピー店長に今の状況を話した。
「ゆーちゃん健全な高校生の男児やからなあ。二人きりとか良くないよな。うーんえらいこっちゃ。」
「な、何もしませんよ!頑張ります!。。。多分。。。」
「おーい!」
そして俺は美月と2人きりで一晩過ごすことになった。
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