愛じゃなくても恋じゃなくても(仮)
2DKのボロいマンションが俺の家。
俺が鍵を開けると、美月は家に入ってすぐ玄関で立ち止まっていた。
美月も2人きりはまずいかもって思ってるのかな?気になって様子をうかがってみた。そしたら。
「優斗、私シャワー浴びたい。」
あまりの衝撃発言。
「い、いいけど、美月、お風呂入ってきたんじゃないの?」
「。。。キレイにしたいの。。。」
ど、どういう意味ー?
訳が知りたくて美月を観察すると、キャミソールに短パンのラフなスタイル。完全に家着。ロングの髪の毛は洗いたてっぽくて微かにいい匂いがする。
美月って、こんなキレイな肌してたっけ。。。
俺は健全な男子高校生らしいことばかり考え始め、自分に喝を入れてみた。
「俺寝るから!シャワーなりテレビなり一人で好きにしてくれ!」
「えっ。。。もう寝ちゃうんだ。」
「ごめん、バイトで疲れたから。んじゃお休みな。ごめんな。」
理性を保って自分の部屋へ入る。
すぐにシャワーの音が聞こえて、またドキドキしてきて。しばらくしてドライヤーの音も聞こえてきて、服くらい貸せば良かったかなと思って部屋から出て声をかけた。
「寝る服とかいるか?」
「あー。。。せっかくだから優斗のTシャツ上に着とこうかなぁ。」
俺の部屋で、クローゼットを開ける。
「あ、これ、この前古着屋で買ってたスヌーピーだよね。これにする。」
そう言って美月が着たTシャツは大きく、短パンまで隠れて、なんだかすごくエロい格好に。。。
思考回路はショート寸前!
今すぐーやりたいよー!
とセーラームーンの替え歌が頭を回ったところで美月が言った。
「優斗ってセックスしたことあるの?」
「バ、バカかお前。。。いきなり。」
「彼女とかいたことないもんね。」
「彼女って。。。俺はずっと!ずっと!いや、なんていうか!」
「する?」
あまりの言葉に耳を疑った。
冗談なんだろうか。
でも、もう頭ん中は。。。

俺は美月を抱きしめていた。

すると。。。

カタカタ震えてるのが伝わって。

「美月?」





< 5 / 12 >

この作品をシェア

pagetop