いつでもきみのそばに


「それにわたしのためにあんなことまでさせちゃった」


「それは俺がやりたかったから」


俺はあのあと舞をいじめていた女子たちをつきとめて、さらに3年の男子をボコボコにした。

人を殴ったのはそのときがはじめてだった。


3年の男子は自分たちのせいで死んでしまったと怯えていて、なにも抵抗してこなかった。


すいませんでした。そう謝りながら何回も頭を下げてきた。



でも、舞は死んでしまった。

もう戻ってくることはない。


いくら謝ったところで死んだ人間は生き返らない。



俺はそのときはじめてそれを痛感した。

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