いつでもきみのそばに


「大輔が死ぬことを菊池さんがのぞんでるとおもうの?」


「光にはわかんないよ」


「わかるよ。菊池さんが姿をあらわしてまで大輔に伝えたかったこと。

大輔に前を向いて生きてほしかったんだよ。前向きに明るく生きてほしかったんだよ。なんでそんな簡単なことがわからないんだよ」


「俺は・・俺は・・」


光がいつの間にか俺の後ろまできていて俺の腕をひっぱった。


「大輔、泣いていいんだよ」


その一言で俺は崩れ落ちた。


「うわあああああああ」


舞が消えてしまうことがこんなにつらいことだと思わなかった。


心のどこかでこうなってしまうことなんて予想できてたのに。

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