いつでもきみのそばに
7月

料理




あれから俺たちの関係はとくに変わることなく幼馴染として仲良くやっていた。


「大ちゃん、これあげる」


「なにこれ?」


放課後、教室で小さな箱を渡された。


「あけてみて!」


そういわれたのであけてみるとそこにはカップケーキが入っていた。


「どうしたのこれ?」


「今日家庭科でね、作ったの。ほら、選択科目で大ちゃんとってないでしょ?」


俺たちの学校では選択科目で家庭科、音楽、美術、書道を選ぶことになっている。

どれも女子に人気がありそうなやつばかりで、だいたい男子は音楽か書道に密集していて俺も音楽を選択していた。
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