いつでもきみのそばに
「ねぇ、大ちゃんってば」
洋服のすそを引っ張られてふと我に返った。
「もう、どうしたの?ぼーっとして」
「ああ、わりぃ」
舞の横顔に見惚れてた。なんていえるわけもなく。
「もうすぐイルカショーはじまっちゃう!」
そういわれて時計をみたら12時50分をさしていた。
「やば!」
館内はなるべく小走りでいき外にでた瞬間猛ダッシュした。
高校生にもなって2人して息を切らして走る姿をまわりはどう思うんだろうか。
そんなことを考えながら会場につくとすでに満席で、立ち見している人も多かった。