いつでもきみのそばに
1走者目からずっと1位でバトンは渡され、俺は無我夢中で走った。
そして気づいたらゴールテープを切っていて。
あの瞬間はなんともいえない快感だった。
「大ちゃん、かっこよかった」
先輩たちと別れて席に戻る途中舞がそうぽつりといった。
「あの頃の大ちゃんみたいで、嬉しかった」
「舞・・」
あの頃がいつをさすのか正確にはわからなかったけれど。
俺もあのとき、サッカーが好きで好きでたまらなくて無我夢中でやっていたころを思い出した。