双星の煌めきは月夜に魅せられて
私は逆に優生の言葉に耳を疑う。
やっと笑ったってどうゆうこと?
まるで私がずっと笑っていなかったと言ってるような口ぶりだ。
桜蘭と一緒の時は常に笑っていたはず、愛想笑いでもないし、ちゃんと心からの笑みのはずだ。
「お前の笑顔はなんだろうな、違うんだよ」
優生も言いたいことが上手くまとまらないようだ。
その違う意味を知りたいんだけど、分かるはずもなく黙り込む。
「あ、服部月那が笑った」
優生がパッと思いついたように発したが、私の理解力が足りずに首を傾げる。
「うん、それだ」
しかも心なしかそれを言えて満足している。
いやいやいや、置いてけぼりなんですけど。
「客観的と主観的ってあるだろ?」
「うん、まあ……」
とても有名的な対義語だけど、なぜ急に?