双星の煌めきは月夜に魅せられて
「ねえ、エレナの用事って結局何?姫なのに暴走を優先にしないってことは大事な用事でもあったの?」
「俺も聞いたけど、教えてくれなかった」
少し寂しそうな顔の優生。
それくらいエレナに恋い焦がれているのか。
「どこがそんなに好きなの?」
「あのな、俺は惚気る気は無いんだけど」
「いいじゃん、聞きたい」
全部は捜査のためだが、知って損はない。
そして優生からさりげなくエレナの情報を仕入れて、解決に繋がるかもしれないんだ。
「明るいところとか、笑うと可愛いとことか」
「ふーん?」
「ニヤけるな。恥ずいだろ」
優生が頬を赤らめ、しかめっ面してそんなことを言う。
ちょっと怒った声だし、恥ずかしいと顔を渋くするのは照れ臭いからなのかな。
案外可愛いところあるじゃない、総長さん。