双星の煌めきは月夜に魅せられて
「ツキ、無事だったんだね〜。どうだった?初めての暴走は?」
「うん、めっちゃ楽しかった!キラキラ輝いてて星空見てるみたいで興奮しちゃった!!」
「だよね〜!桜蘭だからこそ見れる景色だよ。
というかサクの姿が全然見えなかったけどどこ行ってたの?」
私は平然とした顔をしたが、朔夜はギクリと肩を動かした。
そんなあからさまな顔しなくても……もしかしてなずなのことで捜査失敗とかしたのかね。
「いや……バイクの免許持ってないから暴走していいのかって思って」
「マジで言ってるんの?じゃあ何してたの〜?」
「ずっとうろちょろしてた……」
「サクって真面目すぎ!このこの〜!」
光希は朔夜に近づき片手で肩を組みながら、もう片方で小突く。
あ、そういえば他のみんなはどこだろう?
凛太郎と千尋の姿が見当たらない。
「あ、2人なら幹部室だよ〜!」
「オッケー!ありがとう!」
私がキョロキョロしていると、光希が朔夜とじゃれ合いながら教えてくれた。
ちょっくら幹部室行くか。
聞きたいこともあるしね。