双星の煌めきは月夜に魅せられて
⁑
☆
「よお月那!戻ってきたか!」
「月那ちゃんお帰り」
ドアを開ければ、椅子に座ってのんびりしている2人に歓迎された。
私も2人の前にあるソファーに腰掛けて、背もたれに寄っかかった。
「今回の暴走は成功だね」
「うん、何とか逃げられたからね〜。
それにしても危ないことをよくやったもんだよ!」
というか毎回成功させなきゃ困るよね。
でもそれが難しいと思うから、きっと彼らは普通じゃないと思う。
暴走で警察が追うってそんなにないケースだし。
それほど桜蘭を取り締まりたいのかな。
「月那ちゃん知ってる?僕たちの暴走には意味があるんだ」
「え?一致団結とかそういう目的とかじゃないの?」
「あ、正解言われちゃった。そうだよ、団結したい時に暴走するんだ」
千尋の問いにあっさり答えてしまい、彼は苦笑してしまう。