双星の煌めきは月夜に魅せられて
⁑
☆
「今日は早いんだね〜!ツキはいないの?」
「ああ、月那ならまだ学校に野暮用があるらしい」
月那の行動は俺には理解不能なので、俺はいつも何をするのか聞かないようにしてる。
この前なんかアラビア文字みたいな文章を読んで、クスリのこととか調べてたみたいだし。
次元が超えすぎてて遠くに感じてしまうから。
俺はそれだけの理由で背中を向いて、気にしないようにしている。
「……」
父さんはもちろん大事だ。
だけどそれ以上生まれた時から一緒の月那。
大事な妹とこれからもずっといたい。
幼稚園の頃みたいにバカやって笑い合いたい。
なあ、そう願うのはダメなのか?