双星の煌めきは月夜に魅せられて


今でも仲良いと言われれば仲が良いとは思うけど、月那が飾ったら意味ないじゃないか。


本当の心を片隅にしまっていたら、お互い信頼してるって言わないんだぞ?



なあ、どんな月那でもいいから


本当の笑顔を、素顔を見たいよ。



「サク?」


「あ、いやなんでもない」



光希は納豆わさび味のポテチの袋を開けて、ゴクリと息を飲んでから一枚口に入れた。


これって月那がよく食べるポテチだったはずだ。


もしかして光希って……。



「美味しい?」


「うん、めっちゃ不味い。よく食べられるよね〜」



水を一気飲みした光希はげんなりしながらそう言った。


顔も青白いのは気のせいじゃないだろう。


俺は近くにある椅子に座って、ぼんやりと天井を見上げていた。

< 123 / 331 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop