双星の煌めきは月夜に魅せられて


ま、朔夜と私も深夜の街によく行くから人のことは言えないんだけど。



「月那ちゃん、私なら大丈夫だよ!」


「……」



きっと慈悲めいた表情をしていたのだろう。


なずなは安心させるように微笑みながら、両手を握りしめた。



「傷、早く治るといいね!
でも今日の体育は休むんだよ!」


「あはは、分かってる」



そこはちゃんと弁えているのか、それならまだ安心だ。


なずなは人のために無理しちゃう人だから尚更。


私たちを心配させないように体育の授業に参加する可能性が大いにあるから。



そんなこんなで授業が始まったわけだけど、眠いのは変わりない。


うう……2時間睡眠は流石に眠い。


授業の内容はもう既に習得済みという退屈さもあって、眠気はますます増していった。

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