双星の煌めきは月夜に魅せられて

「……ごめんなさい」


「謝るな」



申し訳なさそうに俯くエレナ。



「クスリ抜け出すためにも我慢しないといけないって分かってるんだけど、やっぱり怖いな」


「……」



そう考えるからこそ、俺は尚更彼女を責め立てることができない。



「とりあえず唐揚げ食べたい」


「……うん!」



そして家に着いて、エレナが調理に取り掛かる。


何か手伝いたかったが「お礼する意味なくなっちゃう!」と言うので、仕方なく座って待機している。



「できたよ〜!野菜も後から持ってくね!」



しばらくすればキッチンから出て、エレナは唐揚げが入ったお皿を机に置く。



「待っててくれたの?」


「ひとりで勝手に食べるのもどうかと思って」



やがてサラダも揃って、ふたりで一緒に食べ始めた。


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